うちの近くに石の宝殿と呼ばれる処があり、
ここ、竜山で採石される石は三色あって美しく、加工しやすく
奈良時代以前から
都まで運ばれ使われていたそうです。
(大中遺跡にその石棺の見本があります)
その竜山の中腹に
大きな石が神様になっている、生石神社(おおしこじんじゃ)があります。
今日は秋山散策を兼ねて久しぶりに参拝して来ました。
竜山はウルシが多く、紅葉すると遠くからでも見えます
葉の形からクリかクヌギの仲間ですね。
ここの石段から上ると本殿に直行出来ますが
今日は手を清めるお水のある方から参拝します。
ここは整備された公園と違って、昔からの山ですから、
木々の立ち方が違います。自然の空気が 流れています。
ここで手を清める
参道を上まで登ると原生林の向こうに高砂市の街並みが見える
石段の出口が展望台になっていて古風なベンチが置いてあります。昔は度々ここへ遊びに来て小さかった子供達とお弁当を食べたりしたものです。今日は一人です。
石の神様に会いに行く入り口だ。これは石の神様が切り出されてから随分後の時代に建てられたものでしょう。
ここから入って、お賽銭箱にお賽銭を入れて、手を二回叩いてお参りして
ガラガラ〜と言いますか、カランカラン〜なのか、太いロープを揺すって鐘?なのか
鈴?なのでしょうか、名称が分かりませんが、を鳴らして
更に奥に入って行くと
石の神様に近付いて行きます
本殿を抜けていくと
ここでまたお賽銭を入れて
両側に千羽鶴が掛かっている
ここを抜けると石の神様が見えて来ます
この縄の掛かっているのが大きな石の神様です。
石の御神体です。
下の方は窪んでいて水が溜まっています。
大きさは
約7m四方で高さは約6m 重さは500~700トンと言われています
だから近すぎて全体像が撮れません
この巨石は、 立方体に近くて、後ろの面から四角錐のような形が突起しているという形で、家が横たわったような形をしています。石が水に浮いているように見えるところから浮石と呼ばれています。日本三大奇石の一つだそうです。
何時、このような石が切り出されたのかは正確には分からないそうですが、神話に寄りますと
昔、オオアナムチ、スクナヒコナの二神が国土経営の為、出雲国よりこの地に来た時
石の宝殿(石の神殿ですね、)を造営しようとして、一夜のうちに工事を終えようとしたのですが、
工事半ばで賊神の反乱を受け、夜明けとなってしまい、この宮殿を正面に起こす事が出来なかったそうです。
でも、この社が未完成でも二神の霊はこの石に籠り、永劫に国土を鎮めると言明したそうです。
それ以来、この宮殿を石乃宝殿、鎮の石室と言うそうです。西暦97年の頃の創建とされています。
神話ではなるほどと納得出来るお話になっていますが、
事実としては、こう言う巨大な幾何学的な形を山の岩の塊の中から切り出したわけですよね。周りの岩を削り取って、この形を浮かび上がらせたのですよね。下部を窪ませて 溝を作り、雨水が溜まるようにしたのですよね。不思議すぎますね。1900年前くらい前と言われてますから、その技術にも感心しますが、その意図やら目的やら、何だったのでしょうね。横倒しの宮殿ではなく、何か、この形に意味があったのでは無いでしょうか?
小さな子供達はこの巨石の周りをグルグル何度も回ったものです。その光景を見ていると大きな石の神様に守られているなぁ 、、、といつも感じました。おっと、はしゃぎ回っていると足を踏み外して水に落ちますよ
帰りは石段を降りました。この石段は何時、作られたのでしょうか。巨石を御神体とする神社を建立する時ですね。自然石であまり揃っていなくて、ずれていたり、隙間が開いていたり。一段の幅が狭くて、 結構スリルのある石段です。
秋の終わりですからどの段も落葉で一杯。ただでさえ注意が必要な石段なのに落ち葉で隠されてしまって、段を見ながら降りないと、足を踏み外しそうでした。
関東圏のtvでも石の宝殿が出る事があり。必死に見てしまいます。子供の頃、父母が何度も車で連れて行ってくれました。飛鳥には石造物がたくさん有りますが。石の宝殿はあんなに高い所に、巨石の船がひっくりかえっている。不思議です。この辺りは採石場が有ったのですか?宝殿には他に巨石造形物はあるのですか?
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今、採石場の写真を追加しました。山の断面が見えます。
日本も世界もですが古代の石の遺跡がたくさんありますね。
どうやってこんな物を作ったのだろうという驚愕に襲われますが、
それがずーーっと姿を変えずに存在していてくれて、
私達に歴史を紐解くヒントやら、
昔の人の気持ちやら考え、
そして今も変わらない人間の心を、
感じさせてくれますね。
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そうでした。あの石切場、よーく知っています!山陽電車からは見えなかった?かどうか? でも何処からでも見えた。 頂上からの高砂市風景に、そうなのかって見てしまいます。千羽鶴の色、日本の色、きれい〜
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印象的な眺めですからね、こういう、山が半分になっている風景って。卑弥呼の時代から石を切り出してこんな風になったのですね。
一度ね、20年くらい前かなーー、この岩壁をバックにステージを作ってジャズコンサートが開催された事がありました。山の断面にいろんな色の照明が当たって、凄かった。音楽もめちゃリズムが良くてピアノが上手かった。面白いパーカッションも来てい ました。
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私は竜山の紅葉でも見に行こうかなとボーッと思っていただけですが、厚子さんの石の宝殿ガイドは奉納したいほど立派です。知る人ぞ知るで、時々ハイキングがてら見に来る人もいますが、足元は案外険しいので、ご用心でしょうね。
古代、石は重要な資源で貴重品。宝殿は今は地方都市にすぎませんが、昔昔は栄えていたのかな。
あの浮石の謎はまだ解けていませんが、効率や合理性ばかりを追求する現代人には、古代人の心がわからないので解けないかも。
それにしても、神社の千羽鶴やくす玉は色鮮やか。周りが灰色なので一層引き立ちます。
これをせっせと折って神様に捧げた人は、21世紀を生きる人です。
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実に古代の人の心は謎に包まれていて解き明かす事が不可能な部分も多いでしょうね。地面と空の恩恵を現代人よりもっともっと強く感じていたと思います。
そうそう、千羽鶴。人間て、願ったり祈ったりしないではいられないのですね。古代から変わらない人々の心。
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